ダンゴムシ駆除は100均で！おすすめ商品と対策

庭やベランダで、ふと見かけるダンゴムシ。

大切に育てている家庭菜園の野菜や花が被害にあっていないか心配になりますよね。

そんなとき、「ダンゴムシ駆除は100均でできる？」と考える方は多いのではないでしょうか。

この記事では、ダンゴムシの駆除を100均の商品で手軽に始める方法について、詳しく解説します。

具体的には、セリアで買えるダンゴムシ駆除グッズをはじめ、100均のおすすめ商品紹介をしていきます。

さらに、薬剤を使わない酢での駆除方法や、コーヒー液を散布する際の注意点、そして殺虫効果が期待できる木酢液の使い方、空き缶で作るトラップの設置方法といった自然派の対策も網羅しました。

もちろん、薬剤も使いたい方のために、ダンゴムシ駆除と100均以外の対策として、家庭菜園にも使える殺虫剤おすすめ品や、「オルトランはダンゴムシに効果的？」といった疑問にもお答えします。

また、そもそも家庭菜園で大量発生する原因は何ですか？という根本的な悩みにも触れ、100均以外のおすすめ商品も紹介します。

この記事を読めば、まとめ：ダンゴムシ駆除は100均から始めよう、と自信を持って対策をスタートできるはずです。

ダンゴムシ駆除は100均でできる？

セリアで買えるダンゴムシ駆除グッズ

結論から言うと、100均のセリアでもダンゴムシ対策グッズを購入することは可能です。

手軽に始められる価格帯は非常に魅力的で、「まずは試してみたい」という方にとって最適な選択肢と言えるでしょう。

ただし、セリアの店舗で扱っている商品は、強力な殺虫成分で「駆除」することに特化した製品よりも、虫が嫌がる成分で寄せ付けないようにする「忌避（きひ）」を目的とした商品が中心となる傾向があります。

具体的にセリアで見つけやすいのは、以下のようなタイプの製品です。

• 固形忌避剤：ケースに入った固形の薬剤を、ダンゴムシが侵入してほしくない場所（玄関、窓際、プランターの横など）に置くタイプです。雨に強い製品もあり、手軽に設置できます。
• 粉粒状忌避剤：プランターの土の表面や、家の周りに撒いて使用するタイプです。ダンゴムシだけでなく、アリやナメクジといった他の不快害虫にも効果を謳う製品が多く、広範囲の虫対策として役立ちます。
• 吊り下げタイプ：玄関のドアノブやベランダの物干し竿に吊るして使う、空間的な虫よけです。ダンゴムシの屋内への侵入を物理的に減らす助けになります。

セリア製品はこんな方におすすめ

セリアの製品は、「強い薬剤の使用には抵抗がある」「被害はまだ少ないので、予防から始めたい」「ひとまず低コストで対策を試したい」という方に特におすすめです。

すでにダンゴムシが大量発生してしまっている場合は、忌避剤だけでは効果が追いつかない可能性があります。

その場合は、後述するダイソーの駆除剤や、他の駆除方法と組み合わせて使用するのが効果的です。

100均のおすすめ商品紹介

ダンゴムシをより積極的に「駆除」したい場合、ダイソーで販売されている商品が非常に効果的と評判です。

特に「ダンゴムシ殺虫」といった名称で販売されている粒状の薬剤は、手軽さとコストパフォーマンスの高さから人気を集めています。

この商品は、ダンゴムシの食性を利用した「誘引殺虫剤」と呼ばれるタイプです。

ダンゴムシが好んで食べる成分で誘い込み、中に含まれた殺虫成分を摂取させることで駆除します。

彼らが潜みがちな植木鉢の下、庭の隅、湿った枯れ葉が溜まる場所などにパラパラと撒いておくと、翌朝には効果を実感できることも少なくありません。

ダイソーには「害虫忌避」という粉末タイプの商品もあります。

こちらはダンゴムシだけでなくアリ、ムカデ、ナメクジなど様々な地面を這う虫に対応していることが多いです。

家の基礎に沿って帯状に撒いておくことで、屋内への侵入を防ぐ物理的なバリアとしての効果も期待できますよ。

これらの商品は110円（税込）という低価格でありながら、専門メーカーの製品にも引けを取らない効果を発揮することがあります。

ダンゴムシの数が増えてきて本格的に対策を考え始めた方にとって、最初に試すべき強力な選択肢と言えるでしょう。

薬剤を使わない酢での駆除方法

「小さな子供やペットがいるので、できるだけ化学的な殺虫剤は使いたくない」というご家庭は多いでしょう。

そんなときにおすすめなのが、キッチンにあるお酢を使った安全な対策方法です。ダンゴムシは、皮膚で呼吸する甲殻類の仲間であり、強い酸性の液体に触れることを極端に嫌います。

この性質を利用し、穀物酢や米酢を水で20倍程度に薄めたものをスプレーボトルに入れます。

これをダンゴムシをよく見かける場所や、侵入してほしくない網戸のレール、植物の根元周りなどに吹きかけると、お酢の主成分である酢酸の刺激臭を嫌ってダンゴムシが近寄らなくなります。

この忌避効果は、即効性があるのが特徴です。

キッチンにあるもので今すぐ対策でき、万が一口に入っても安全なため、特に家庭菜園で育てている野菜やハーブへの使用にも適しています。

お酢を使う際の注意点

お酢スプレーの効果は永続的ではありません。

雨が降ったり、時間が経って酢の成分が蒸発すると効果が薄れてしまいます。

効果を持続させるためには、1〜2日おきなど、こまめに散布し直す必要があります。

また、酸性が強すぎると植物の葉を傷めたり、土壌のpHバランスを崩す可能性があるため、原液のまま使用せず、必ず指定の倍率に薄めてから使用してください。

コーヒー液を散布する際の注意点

お酢と同様に、コーヒーに含まれるカフェインや独特の香りも、ダンゴムシが嫌う成分の一つです。

インスタントコーヒーを濃いめに溶かした液体や、ドリップした後のコーヒーをスプレーボトルに入れ、発生場所に吹きかけることで、ダンゴムシを遠ざける忌避効果が期待できます。

しかし、コーヒーを使った対策には絶対に知っておかなければならない重要な注意点があります。

それは、ダンゴムシはコーヒーの「液体」は嫌いますが、「コーヒーがら（抽出後の粉）」は好んで食べてしまうという、正反対の性質を持っている点です。

コーヒーがらを撒くのは逆効果！

ナメクジ対策や土壌改良の一環として、コーヒーがらを庭に撒くことが推奨される場合がありますが、ダンゴムシ対策としては完全に逆効果です。

ダンゴムシは腐植土や有機物を食べる「分解者」であり、湿ったコーヒーがらは彼らにとって栄養豊富なごちそうになります。

コーヒーがらを撒くことで、意図せずダンゴムシを呼び寄せてしまう原因になるため、対策として使用するのは必ず「液体」のコーヒーにしてください。

また、コーヒー液は衣服やコンクリートに付着するとシミになる可能性があります。作業の際は汚れてもよい服装で行い、周囲に飛び散らないよう注意すると安心です。

殺虫効果が期待できる木酢液の使い方

薬剤を使わない自然派の対策の中で、より高い効果と持続性を求めるなら「木酢液（もくさくえき）」の使用がおすすめです。

木酢液とは、木炭を製造する過程で発生する煙を冷却して液体にしたもので、燻製のような独特の強い香りが特徴です。ホームセンターや園芸店で容易に入手できます。

ダンゴムシはこの燻製臭を、火事を連想させる危険なニオイとして本能的に避けるため、非常に高い忌避効果があります。

さらに、木酢液に含まれる酢酸やその他の有機化合物は、ダンゴムシの体表に直接かかるとダメージを与え、濃度によっては殺虫効果も期待できます。

木酢液の正しい使い方

木酢液は非常に成分が濃いため、使用する際は必ず水で300倍から1000倍に薄めてください。

製品によって推奨される希釈倍率が異なるため、必ずボトルの説明書きを確認しましょう。

原液のまま使用すると、植物の生育を阻害したり、根を傷めたりする恐れがあります。


薄めた木酢液をジョウロやスプレーに入れ、ダンゴムシが潜む枯れ葉の下、プランターの周辺、家の基礎部分などに散布します。

ガーデニングにおける木酢液の副次効果

木酢液には、土壌中の有用な微生物を活性化させたり、植物の根の張りを良くしたりする土壌改良効果もあるとされています。

そのため、ダンゴムシ対策と同時に、家庭菜園やガーデニングの植物を健康に育てる助けとしても活用できるという一石二鳥のメリットがあります。

空き缶で作るトラップの設置方法

薬剤を使わずに、ダンゴムシを物理的に捕獲して数を減らす方法として、手軽で効果的なのが「空き缶トラップ」です。

これは、ダンゴムシが滑りやすい垂直の壁を登れないという弱点を突いた、簡単な落とし穴です。大量発生している場所に複数仕掛けることで、効率的に捕獲できます。

トラップの作り方と設置手順

1. 空き缶を用意する：ジュースやお茶などのアルミ缶やスチール缶を用意します。前述の通り、コーヒーの香りはダンゴムシが嫌うため、コーヒーが入っていた缶は避けるのが無難です。
   
   
2. 上部を切り取る：缶切りやキッチンバサミ、カッターナイフなどで缶の上部をきれいに切り取ります。切り口で手を切らないように、軍手を着用するなど十分に注意してください。
   
   
3. 誘引剤（エサ）を入れる：缶の底に、ダンゴムシをおびき寄せるためのエサを入れます。湿らせた落ち葉、米ぬか、傷んだキャベツやキュウリなどの野菜くずが効果的です。
   
   
4. 地面に埋める：ダンゴムシが頻繁に出没する場所の地面を、缶の高さに合わせて掘ります。そして、缶のフチが地面の高さとぴったり同じになるように埋めます。缶のフチが出っ張っていると、ダンゴムシが警戒して中に入りません。

こうすることで、エサのニオイに誘われて近づいてきたダンゴムシが缶の中に転落し、ツルツルした内壁を登れずに脱出できなくなります。

トラップは一晩設置し、翌朝に中に溜まったダンゴムシを処分します。これを数日間繰り返すことで、そのエリアの個体数を大幅に減らすことが可能です。

薬剤も！ダンゴムシ駆除と100均以外の対策

家庭菜園にも使える殺虫剤おすすめ

100均のグッズや自然由来の方法だけでは追いつかないほど大量発生してしまった場合や、より確実で長期的な効果を求める場合は、市販の殺虫剤を適切に使うのが最も効率的な方法です。

特に家庭菜園やガーデニングで使用する際は、植物への影響や安全性に配慮された製品を選びましょう。

殺虫剤には様々なタイプがあり、それぞれの特徴を理解して、発生状況や場所に応じて使い分けることが駆除成功の鍵となります。

タイプ	特徴	長所（メリット）	短所（デメリット）	代表的な商品例
粉末散布剤	家の基礎や庭の周りに帯状に撒き、害虫の侵入を防ぐバリアを作る。	撥水性パウダーなど雨風に強く、効果が1ヶ月以上持続する製品が多い。広範囲の予防に適している。	風で舞いやすく吸い込む恐れがある。ペットや子供が触れないよう注意が必要。	アース製薬 虫コロリアース（粉剤）
誘引殺虫剤（粒・固形）	ダンゴムシが好むエサに殺虫成分を配合。食べさせて駆除するため、隠れている個体にも効果的。	巣ごと駆除する効果が期待でき、根本的な対策に繋がりやすい。置くだけ・撒くだけで手軽。	ペットや子供が誤って食べてしまうリスクがある。効果が出るまでに少し時間がかかる場合がある。	住友化学園芸 サンケイデナポン5%ベイト
スプレー剤	見かけたダンゴムシに直接噴射して、即効的に駆除する。隙間に潜む個体にもノズルで薬剤を届けやすい。	速効性が非常に高い。ピンポイントで狙った害虫だけを駆除できる。	効果の持続性は低い。大量発生の根本解決にはならず、あくまで対症療法的。	フマキラー イヤな虫キンチョール

薬剤使用時の安全に関する注意

小さなお子様やペット（特に犬や猫）がいるご家庭では、地面に撒くタイプの誘引殺虫剤（粒剤・固形剤）の誤食に最大限の注意が必要です。

設置場所を工夫するか、子供やペットが近づけないようにフェンスなどで囲う、あるいは安全性がより高いスプレータイプや天然由来の忌避剤を選択するなどの配慮をしてください。

使用前には、必ず製品の注意書きを熟読し、用法・用量を守って正しく使用することが大切です。

オルトランはダンゴムシに効果的？

家庭菜園をされている方であれば、「オルトラン」という薬剤名を一度は耳にしたことがあるかもしれません。

オルトランは、アブラムシやコナジラミといった吸汁性害虫（植物の汁を吸う虫）に非常に効果的な薬剤として、長年広く使われています。

このオルトランですが、直接的な殺虫剤ではありませんが、ダンゴムシによる植物の食害予防にも一定の効果が期待できます。

その秘密は、オルトランDX粒剤などが持つ「浸透移行性」というユニークな性質にあります。

浸透移行性とは？

植物の株元に撒かれた粒剤の有効成分（アセフェート）が根から吸収され、道管を通じて植物の隅々（葉、茎、花）まで行き渡ります。

その結果、植物自体が殺虫成分を持つようになり、その植物の葉や新芽を食べたダンゴムシを内側から駆除するという仕組みです。

住友化学園芸の公式サイトによると、この効果により、直接薬剤がかかりにくい場所にいる害虫にも効果を発揮します。

月に1回程度のペースで植物の株元にパラパラと撒いておくことで、ダンゴムシによる新芽や柔らかい葉の食害を未然に防ぐ効果が期待できます。

オルトラン使用上の重要事項

オルトランは農薬取締法に基づいて登録された農薬です。

そのため、使用できる作物や使用時期（収穫何日前まで使えるか）が厳密に定められています。

使用前には必ずパッケージ裏面の適用作物表を熟読し、ご自身が育てている植物に使用可能かを確認してください。

直接ダンゴムシに振りかけて駆除する薬剤ではなく、あくまで植物を守るための「予防薬」として正しく活用しましょう。

家庭菜園大量発生する原因は何ですか？

そもそも、なぜ特定の場所、特に家庭菜園などでダンゴムシは大量発生してしまうのでしょうか。

その生態と原因を深く理解することが、効果的な予防策を立てるための第一歩となります。主な原因は、以下の3つの要素が複雑に絡み合っています。

1. 【環境要因】快適な住処とエサが豊富にある

ダンゴムシが生存・繁殖するために最も重要なのは、暗く、常に湿っている環境です。

彼らはエビやカニと同じ甲殻類の仲間で、皮膚（体表）で呼吸するため、乾燥を極端に嫌います。そのため、以下のような場所は彼らにとって最高の住処（シェルター）となります。

• 敷きっぱなしのマルチやワラの下
• 雨水が溜まりやすい、置きっぱなしの植木鉢やプランターの底
• 石やレンガ、ウッドデッキの下
• 堆積した落ち葉や枯れ葉の層

さらに、彼らは腐った植物質を主食とする「分解者」です。

落ち葉、枯れた下草、収穫し忘れた野菜、土中の有機物が豊富な腐葉土などは、彼らにとって無限の食料庫となります。

これらの「快適な隠れ家」と「豊富なエサ」が揃った場所には、自然とダンゴムシが集まり、定住してしまうのです。

2. 【生態要因】驚異的な繁殖力

ダンゴムシの繁殖能力は非常に高いです。繁殖期は主に春から秋（4月～9月頃）にかけてで、好条件が続くと年に複数回産卵します。

驚くべきことに、メスは1回の産卵で100個近い卵を産むこともあります。

さらに、卵は外敵から守られたメスのお腹にある育房（いくのう）と呼ばれる袋の中で孵化し、幼虫はある程度の大きさになるまでそこで保護されます。

この手厚い保育戦略により、天敵に捕食されるリスクが低く、非常に高い生存率を誇ります。そのため、一度住み着かれると、文字通りネズミ算式に個体数が増えてしまうのです。

（参考：横浜市 環境創造局「生き物 Q&A」）

3. 【習性要因】集団で生活する習性

ダンゴムシは単独で行動することは少なく、常に集団で生活する習性があります。

これは、密集することで互いの体から出る水分を逃さず、乾燥を防ぐための生存戦略と考えられています。

一匹見つけたら、その近くの石や落ち葉をめくってみてください。数十匹がうごめいている光景を目にすることも珍しくありません。

冬の間は地中などで集団で越冬し、春になると一斉に活動を開始するため、暖かくなる季節に急に大量に見かけるようになるのはこのためです。

効果的な予防策は「原因の除去」

これらの原因を総合すると、最も効果的な予防策は「ダンゴムシにとって住みにくい環境を作ること」に尽きます。

具体的には、「隠れ場所をなくす（こまめな掃除、整理整頓）」「湿度を下げる（風通しを良くする、水はけを改善する）」「エサを与えない（落ち葉や枯れ葉、雑草を放置しない）」という3つの基本を徹底することが、大量発生を防ぐ上で非常に重要です。

まとめ：ダンゴムシ駆除は100均から始めよう

この記事では、100均の商品を使った手軽なダンゴムシ駆除から、本格的な対策まで幅広く解説しました。最後に、記事の要点をリストでまとめます。