こんにちは。水耕栽培を楽しんでいると、ある日突然バーミキュライトの表面が白くなっているのを見つけてドキッとした経験はありませんか。
大切に育てている野菜の根元に白い物体がついていると、
真っ先にカビではないかと不安になってしまいますよね。
私自身も初めてその光景を見たときは、「うわっ、全滅させちゃったかな…」と頭を抱えました。
でも実は、それはカビではなく肥料の成分や根毛の可能性もあるんです。
もちろん本当のカビであれば早急な除去や対策が必要ですが、
まずは焦らず正体を見極めることが大切です。
この記事では、私が実際に調べて試してきた見分け方や、オキシドールを使った復活方法、
そして捨て方までを分かりやすくお伝えできればと思います。
この記事で分かること
- 白い物体がカビなのか塩分や根毛なのかを見分けるポイント
- カビが発生してしまう原因と環境づくりのコツ
- オキシドールや物理的な除去による具体的な対処法
- 使い終わったバーミキュライトの安全な消毒と処分の方法
水耕栽培のバーミキュライトにカビが生える原因

まずは、その白い正体が本当にカビなのか、
それとも別のものなのかをしっかり確認していきましょう。
実は水耕栽培ならではの「カビに見えるけど無害なもの」もたくさんあるんです。
焦って捨ててしまう前に、まずは冷静に観察してみてください。
バーミキュライトの白いカビの見分け方

バーミキュライトの表面に白いものが見えたとき、それがカビなのかどうかを見分けるには、
いくつかの明確なポイントがあります。
まず、最も特徴的なのは「質感」です。
カビ(真菌)の場合、見た目は「綿状」で「ふわふわ」しており、
立体的に盛り上がっていることが多いです。
指やピンセットで触れると簡単に潰れてペシャンコになりますし、
少し湿り気を帯びているのが特徴です。
また、鼻を近づけて臭いを嗅いでみると、独特のカビ臭さや、土が腐ったような腐敗臭がすることが多いですね。
一方で、カビとよく似ていますが、触るとザラザラしていたり、
カリカリと硬かったりする場合は、カビではない可能性が高いです。
これは後述する塩分(肥料の結晶)であることがほとんどです。
私がいつも行っている簡単なチェック方法は、「水溶けテスト」です。
白い物体を少しだけピンセットでつまみ取り、水を入れたコップに落としてみてください。
もしカビの菌糸であれば、水には溶けずにふわふわと浮遊します。水を弾くような動きを見せることもあります。
逆に、もしそれが肥料の塩分であれば、水に入れた瞬間にサッと溶けてなくなってしまいます。
これが一番確実な見分け方です。
まずは「ふわふわしているか」「臭いはあるか」「水に溶けないか」の3点をチェックしてみてください。
カビだった場合は、培地の表面だけでなく、
容器の縁や植物の茎の方まで広がっていることもありますので、周囲もよく観察してみましょう。

カビと間違いやすい虫や卵の正体

じっと観察していると、「あれ?白い塊が動いたかも?」なんてこと、ありませんか。
実は、白いカビのように見えても、それが害虫であるケースも珍しくありません。
水耕栽培で特によく見かけるのが、「コナカイガラムシ」や「アオバハゴロモの幼虫」、
あるいは「ワタアブラムシ」といった虫たちです。
彼らは自分の柔らかい体を乾燥や外敵から守るために、
体表から白い蝋(ロウ)のような物質や綿のような分泌物を出しています。
そのため、遠目には白い綿の塊やカビのコロニーに見えてしまうんですよね。
特にコナカイガラムシは、葉の付け根や茎の分岐点など、
少し奥まった場所に白い塊として定着することが多く、一見するとカビが密集しているように見えます。
見分けるコツは、しばらく時間をかけて観察することです。
もしゆっくりでも移動していたり、ピンセットの先でツンツンと触れたときに足が動いたり反応があったりすれば、
それは間違いなく虫です。
また、虫の場合は植物の茎や葉の裏、新芽といった「植物の組織」に付着していることが多く、
バーミキュライトの土壌部分だけに広がるカビとは発生場所が異なります。
もし虫眼鏡やスマホのマクロ撮影機能があれば、拡大して見てみてください。
微細な脚や体節、触角が確認できれば確定です。
虫の場合はカビ対策(殺菌)ではなく、害虫駆除(物理的な捕獲や薬剤散布)が必要になりますので、
誤った対処をしないよう注意が必要です。
排泄物で周囲がベタベタしている場合も、虫の可能性が高いですよ。
根毛や肥料の結晶ではないか確認
水耕栽培を始めたばかりの方が一番驚かれるのが「根毛(こんもう)」かもしれません。
植物が元気に育っている証拠なのですが、根の周りにビロード状の白い毛がびっしりと生えるため、
水中で見ると「白いモヤ=カビ」と勘違いしやすいんです。
根毛は、植物が水分や養分を効率よく吸収するために、
根の表面積を広げようとして伸ばす器官です。
根毛の特徴は、「根に沿って規則正しく生えている」ことです。
カビのように不規則な塊になったり、離れた場所にポツンと発生したりはしません。
また、水耕栽培の溶液の中で揺らめいている場合、水自体は透明なままなのが特徴です。
もし水カビ(ウォーターモールド)であれば、水全体が白く濁ったり、ドロドロとした粘り気が出たりします。
また、肥料の「塩類集積(えんるいしゅうせき)」もカビとそっくりです。
水耕栽培で使う液体肥料には、窒素・リン・カリウムだけでなく、
カルシウムやマグネシウムといった様々なミネラルが含まれています。
バーミキュライトが吸い上げた養液が表面で蒸発すると、水分だけが飛んで、
これらのミネラル分が白く結晶化して残ります。これを「エフロレッセンス(白華現象)」とも呼びます。
これはバーミキュライトの表面や容器の縁、ハイドロボールの表面によく見られます。
触るとカリカリしていて、指でこすと粉になります。
これらは病気ではなく、むしろ肥料がしっかり効いている証拠でもあるので、
慌てて捨てたり薬を使ったりしないように気をつけたいですね。
ただし、あまりに蓄積すると根にダメージを与えることもあるので、たまに水で洗い流してあげると良いでしょう。
カビが発生する水分過多などの原因

もしチェックの結果、本物のカビだった場合、なぜ生えてしまったのかを考える必要があります。
原因を特定せずに除去だけしても、すぐに再発してしまうからです。
バーミキュライトは非常に保水性が高い優秀な培地ですが、
それが逆に仇となってしまうことがあります。
最大の原因はずばり「水のやりすぎ(過湿)」です。
植物の根は水を吸いますが、同時に呼吸もしています。
バーミキュライトの全ての隙間が水で埋まってしまい、常にびちゃびちゃの状態だと、
根が窒息するだけでなく、カビにとっては天国のような環境になってしまうんですね。
カビの胞子が発芽するには「高い湿度」と「栄養」が必要です。
特に室内での水耕栽培では、風通しが悪くなりがちです。
屋外なら自然の風が培地表面を乾かしてくれますが、室内で空気が動かないと、
培地の表面付近に「境界層」と呼ばれる湿度の高い空気の膜ができてしまいます。
局所的に湿度が100%近くなり、そこに液体肥料の栄養分があるわけですから、
カビが生えないほうが不思議な状態です。
「湿気」「栄養」「空気の滞留」。この3つが揃うと、どうしてもカビは発生してしまいます。
逆に言えば、このどれか一つを崩せばカビは防げます。
水位を少し下げて表面を乾き気味に管理する、サーキュレーターで微風を当てて空気を動かす、
といった対策をとるだけで、環境は劇的に改善します。
植物が吸う水の量よりも、供給する水の量が多すぎないか、一度見直してみましょう。
バーミキュライトのアスベスト危険性
バーミキュライトというと、過去のニュースなどで「アスベスト(石綿)が含まれているのでは?」
と不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。
少し専門的な話になりますが、確かに昔、
アメリカのモンタナ州リビー鉱山で採掘されたバーミキュライトに、
毒性の強いアスベストが不純物として混入していた事例があり、世界的に大きな問題となりました。
しかし、現在日本国内で園芸用として正規に流通しているバーミキュライト(主に中国産、南アフリカ産、ジンバブエ産など)は、
このリビー鉱山産のものとは産地が異なります。
また、輸入時や製造時に厳格な検査が行われており、アスベストを含まない安全な製品だけが販売されています。
日本の法律では、製品重量の0.1%を超えるアスベストを含む製品の製造や使用が禁止されています。
ただし、ご自宅の倉庫から数十年前の古い在庫が出てきた場合や、
出所が不明な建築廃材用の断熱材などを園芸に流用することは避けたほうが無難です。
通常のガーデニングショップやホームセンター、
100円ショップなどで新しく購入する分には、安心して使って大丈夫ですよ。
もちろん、カビ対策で削ったり捨てたりする際は、
バーミキュライトの微粉末(粉塵)を吸い込まないようにマスクをして作業することをおすすめします。
これはアスベストに限らず、園芸用の土埃を肺に入れないための基本的な健康管理です。
参考情報
建築材料などに使用される鉱物中の石綿含有率の分析方法や規制については、関係省庁から詳細なガイドラインが出ています。
古い建材などを扱う可能性がある場合は、以下の情報も参考にしてください。
(出典:国土交通省『アスベスト対策Q&A』)
水耕栽培のバーミキュライトのカビ対策と予防
では、実際にカビが生えてしまったらどうすればいいのでしょうか。
ここからは、私が実践している具体的なリカバリー方法や、カビを未然に防ぐための工夫についてご紹介します。
初期対応さえ間違わなければ、植物を捨てずに救える確率は高いですよ。
カビが発生した際の物理的な除去
カビを見つけたら、まずは物理的に取り除くのが一番確実で早いです。
薬剤を使う前に、目に見えるコロニー(カビの塊)を減らすことが重要です。
用意するものは、使い捨てのスプーンか、アルコール消毒したピンセット、そしてゴミを入れる袋です。
作業の手順としては、カビが生えている部分のバーミキュライトを、
周囲の健全な部分も含めて少し大きめに削り取ります。
カビの菌糸は表面に見えている部分だけでなく、地下数ミリ〜1センチ程度まで根を張るように伸びていることがあります。
表面だけを撫でるように取ってもすぐに再発してしまうので、
「表面だけでなく少し深めに、ごっそりと」取るのがコツです。
このとき、最も注意すべきなのは「胞子の飛散」です。
乱暴に扱うと、カビの胞子が舞い上がって部屋中に広がり、
隣の鉢やカーテンなどに付着してしまいます。
できれば屋外やベランダ、難しければお風呂場などの換気の良い場所で作業しましょう。
室内で行う場合は、窓を開けて、そっと静かに行うのがポイントです。
もし植物の茎や根元にカビが付着している場合は、削り取ることができませんので、
流水で優しく洗い流してあげてください。
水圧が強すぎると茎が折れてしまうので、指の腹で優しく撫でるように洗います。
これだけでも、植物への菌の密度を下げ、ダメージをかなり減らすことができます。
オキシドールを使った殺菌方法
「削るだけでは見えない菌が残っていそうで不安...」という時におすすめなのが、
薬局で数百円で買える「オキシドール(過酸化水素水)」です。

これは水耕栽培の強い味方で、カビを殺菌しつつ、分解されると「水」と「酸素」になるので、
有害な残留物を残さず、むしろ植物の根に酸素を供給する効果も期待できるんです。
過酸化水素は、強力な酸化作用でカビの細胞壁を破壊します。
海外の水耕栽培(Hydroponics)では非常にメジャーな管理方法です。
ただし、原液のまま使うと植物にもダメージを与えてしまうので、適切な希釈が必須です。
| 用途 | 希釈の目安(市販の3%オキシドールの場合) | 具体的な作り方と使用手順 |
|---|---|---|
| 表面のカビ退治 (スプレー散布) | 4倍〜10倍に薄める | 作り方:水200mlに対し、オキシドール20ml〜50mlを混ぜます。 使い方:スプレーボトルに入れ、カビが発生した箇所やカビそうな土の表面にシュッと吹きかけます。光で分解されやすいので、夕方や照明を消した直後に行うのが効果的です。 |
| 養液の殺菌 酸素供給 | 200倍〜300倍に薄める | 作り方:養液1リットルに対し、オキシドール3ml〜5ml(小さじ1杯弱)を添加します。 使い方:水換えのタイミングで養液に混ぜます。水中の腐敗菌や根腐れ菌(ピシウム菌など)を抑制し、根に酸素を届けます。 |
私も最初は「植物に消毒液をかけて大丈夫なの?」と怖かったのですが、薄めて使えば意外と大丈夫でした。
シュワシュワと白い泡が出ることがありますが、
これは過酸化水素が有機物(カビや汚れ)と反応して酸素を出している証拠です。
ただ、植物の種類や幼苗の段階によっては薬害が出ることもあるので、
最初は一部の葉や培地の端っこでテストしてから全体に使うようにしてくださいね。
注意点
インターネット通販などで売られている「食品添加物グレード(35%)」などの高濃度過酸化水素水は、
皮膚を溶かすほど危険です。
取り扱いが難しいため、必ず薬局で売っている「日本薬局方 オキシドール(約2.5〜3.5%)」を使用してください。
パーライト混合によるカビ予防

カビを物理的・化学的に除去しても、栽培環境が変わらなければ、またすぐにカビが生えてしまいます。
そこで、培地の環境そのものを変えてあげる対策が有効です。
バーミキュライトは保水性が高すぎるのが難点なので、
排水性と通気性が抜群の「パーライト」を混ぜるのが私のおすすめです。
パーライトは、真珠岩などを高温で焼いて発泡させた白い粒状の用土です。
ガラス質で水を吸い込まないため、水はけを良くする効果があります。
感覚としては、バーミキュライトとパーライトを半々(50:50)、
あるいはバーミキュライト6:パーライト4くらいの割合で混ぜると、
水耕栽培に最適なバランスになります。
こうすることで、バーミキュライトが適度に水を保ちつつ、
パーライトが余分な水を排出して空気の通り道を作ってくれます。
表面が乾きやすくなるので、カビが好むジメジメした環境を作らせない効果があります。
「いつも水やりしすぎてカビさせてしまう」という方は、
ぜひ次回の栽培からこのミックス培地を試してみてください。
白いパーライトが混ざることで、見た目も明るく清潔感が出ますよ。
カビた培地の消毒と再利用方法
一度カビてしまったバーミキュライト、そのまま捨てるのはもったいないですよね。
しかし、カビの胞子が残っている状態で次の種まきをすると、
高確率でカビが再発します。
再利用する場合は、徹底的な消毒(滅菌)が必要です。
最も手軽で効果的なのは「熱湯消毒」です。
ザルやバケツに入れた培地に、沸騰したたっぷりのお湯を回しかけます。
あるいは、要らない鍋で数分間煮沸してしまえば、ほとんどのカビ菌、細菌、害虫の卵は死滅します。
バーミキュライトは鉱物なので、熱湯をかけても溶けたり燃えたりしません。
大量にあって煮沸が難しい場合は、「太陽熱消毒」もおすすめです。
湿らせた培地を黒いビニール袋に入れ、口をしっかり縛って、
真夏の直射日光が当たるコンクリートの上などに数日間〜1週間ほど放置します。
袋の中はかなりの高温になり、蒸し焼き状態になるため、殺菌効果が期待できます。
消毒後は、新聞紙などの上に広げて、カラカラになるまで完全に乾燥させてから保存袋に入れて保管しましょう。
湿ったまま保存すると、残った菌が増殖してしまいます。
私はハイドロボールなどは洗って何度も使い回しますが、バーミキュライトは層が潰れて通気性が悪くなりやすいので、
状態を見て「粉っぽくなってきたな」と思ったらリサイクル(廃棄または土壌改良へ)するようにしています。
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どうしてもカビがひどくて再利用できない、あるいは古くなって粒が崩れ、ドロドロになってしまったバーミキュライトを処分する場合の捨て方についても触れておきます。
「土」の処分は自治体によってルールが厳しく、回収してくれないことも多いのですが、バーミキュライトは少し扱いが異なります。
基本的には、多くの自治体で「燃えないゴミ(不燃ゴミ)」、
あるいは少量であれば「燃えるゴミ(可燃ゴミ)」として出すことができる場合が多いです。
これはバーミキュライトが天然の鉱物であり、土そのものではないためです。
ただし、自治体によって区分が「園芸用土」として処理不可になる場合や、
「陶器・ガラス類」と同じ扱いになる場合など様々ですので、
必ずお住まいの地域のゴミ出しルール(ゴミ分別の手引き)を確認してください。
もしご自宅に庭や花壇、プランターの土があるなら、そこに混ぜ込んでしまうのも一つの手です。
バーミキュライトはもともと優秀な「土壌改良材」です。
古いバーミキュライトを庭土に混ぜることで、土の通気性と保水性を良くし、ふかふかの土にしてくれます。
ゴミとして出す手間も省けますし、植物にとってもプラスになるので、エコで一石二鳥ですね。
水耕栽培のバーミキュライトのカビ総まとめ

水耕栽培におけるバーミキュライトのカビ問題、いかがでしたでしょうか。
白い物体を見つけたときはドキッとしますが、まずはそれが本当にカビなのか、根毛や塩分なのかを見極めることがスタートラインです。
もしカビだったとしても、物理的に取り除いたり、オキシドールを活用したりすることでリカバリーは十分に可能です。
大切なのは、植物にとって快適な「風通し」と「適度な水分」を保ってあげることかなと思います。
カビが生えるということは、そこが「空気が淀んで湿気が多い場所」だというサインでもあります。
私も何度も失敗しましたが、サーキュレーターを使ったり、パーライトを混ぜたりする工夫で、カビの悩みはだいぶ減りました。
植物は意外とタフです。カビごときに負けずに、適切なケアをしてあげればきっと復活してくれます。
ぜひ、失敗を恐れずに色々な対策を試して、クリーンで楽しい水耕栽培ライフを続けてくださいね。

最後に
本記事の情報は一般的な事例や私自身の経験に基づいています。
植物の状態や栽培環境によっては効果が異なる場合がありますので、
薬剤などを使用する際は自己責任で行い、不安な場合は専門家にご相談ください。

